Claude Code 2.1.143 リリース:プラグイン依存管理の強化とバックグラウンドセッションの安定性改善
Claude Code 2.1.143 では、プラグインの依存関係管理機能の追加と、バックグラウンドエージェントセッションの多数のバグ修正が行われました。特にWindows環境やWSL環境での安定性が向上しています。
背景
Claude Code はマルチエージェント・バックグラウンドセッション機能を中心に機能拡張が続いており、2.1.142 で導入された claude agents フラグ群(--add-dir、--settings など)の後続として、今回はプラグインエコシステムの成熟、Windows/WSLサポートの充実、そしてバックグラウンドセッションのライフサイクル管理に多くの改善が集中しています。
技術的な変更
プラグイン依存関係の強制管理
プラグイン依存関係の整合性チェックが claude plugin コマンドに追加されました。claude plugin disable は、対象プラグインに依存する別の有効なプラグインが存在する場合に拒否し、無効化チェーンのコマンドをコピー&ペースト可能な形式でヒントとして提示します。逆に claude plugin enable は推移的な依存プラグインを自動で強制有効化します。これにより、プラグイン間の依存関係破綻を防ぐ仕組みが整いました。
claude agents コマンドの設定継承強化
claude agents コマンドへのフラグ拡張が行われ、--add-dir、--settings、--mcp-config、--plugin-dir がダッシュボードとそこからディスパッチされるバックグラウンドセッション双方に適用されるようになりました。また --permission-mode、--model、--effort、--dangerously-skip-permissions でディスパッチされるセッションのデフォルト値を設定できます。
/bg コマンドおよび ←-detach 操作は、--mcp-config、--settings、--add-dir、--plugin-dir、--strict-mcp-config、--fallback-model、--allow-dangerously-skip-permissions を保持するようになりました。これにより、バックグラウンド化したセッションが再スポーン後もMCPサーバー設定や権限バイパスの可用性を維持します。
PowerShell ツールの動作変更
PowerShell ツールが -ExecutionPolicy Bypass フラグ付きで実行されるようになりました。従来の動作に戻すには環境変数 CLAUDE_CODE_POWERSHELL_RESPECT_EXECUTION_POLICY=1 を設定します。また、PowerShell ツールはWindows上のBedrock・Vertex・Foundryユーザーでもデフォルト有効になりました(CLAUDE_CODE_USE_POWERSHELL_TOOL=0 でオプトアウト可能)。
ワークツリー設定の追加
worktree.bgIsolation: "none" という新しい設定値が追加されました。この設定により、バックグラウンドセッションが EnterWorktree を経由せず作業コピーを直接編集できるようになります。変更内容によれば、ワークツリーが実用的でないリポジトリ向けの対応として追加されています。
バグ修正の詳細
今回のリリースでは特に多数のバグ修正が含まれており、主要なものを分類して示します。
起動・認証関連:
- .credentials.json の scopes フィールドが配列でない場合にCLIが起動時にハングするか、OAuthトークンリフレッシュをサイレントに中断していた問題を修正
- バックグラウンドデーモンのスポーン時に ~/.local/bin/claude ランチャーが欠落または実行不可の場合、実行中バイナリにフォールバックするよう修正
バックグラウンドセッションのライフサイクル管理:
- ストップフックが繰り返しブロックし続ける問題を修正。8回連続ブロック後に警告付きでターンを終了(CLAUDE_CODE_STOP_HOOK_BLOCK_CAP で上書き可能)
- macOSのApp Napやホストスリープ後のバックグラウンドエージェントの誤ったworker-stall検出ストームを修正
- /bg でプロンプトなしにフォークしたセッションへ「continue」が送信されていた問題を修正。フォークは入力を待機するよう変更
- バックグラウンドシェルやサブエージェント実行中に /goal のエバリュエーターが起動していた問題を修正
- claude agents からディスパッチされたセッションが settings.json の permissions.defaultMode を無視して自動モードに上書きしていた問題を修正
Windows/WSL 環境:
- Windows TerminalおよびWSLの claude agents で右クリックペーストが機能しない問題を修正
- Windows上で claude agents のセッション一覧表示時にPowerShellプロセスが重複起動していた問題を修正
- レスポンスのストリーミング中に claude agents で ← キーを押すとエージェントリストが入力を受け付けなくなっていた問題を修正
- Windows Terminalでのアタッチ済みバックグラウンドセッションのスクロール時にステールフラグメントがレンダリングされる問題を修正
- macOS上でのバックグラウンドジョブセッションが ~/Documents、~/Desktop、~/Downloads 配下のファイルを読み込む際に「Operation not permitted」エラーが発生していた問題(Full Disk Accessが付与されていても発生)を修正
その他の修正:
- NO_COLOR/FORCE_COLOR を settings.json の env に設定するとClaude Code自身のUIカラーまで剥奪していた問題を修正。これらの設定はサブプロセスのみに適用されるように変更
- --agent <name> で plugin: プレフィックスなしにプラグイン提供のエージェントが検索できない問題を修正
- エージェントビューからセッションを削除してもトランスクリプトファイルが残る問題を修正
- ワークツリークリーンアップで git worktree remove 失敗時に rm -rf にフォールバックしなくなりました。gitignoreされたファイルや作業中のファイルの損失を防ぎます
- 5xxエラーメッセージが設定済みゲートウェイやクラウドプロバイダー名ではなく status.claude.com を指していた問題を修正
まとめ
Claude Code 2.1.143 は、前バージョンで導入されたバックグラウンドエージェントと claude agents の基盤の上に、プラグイン依存管理・設定継承・安全なワークツリー操作という実用上の穴を埋めるリリースです。特に多数のバグ修正を通じて、Windows/WSL/macOSの各プラットフォームでのエージェント運用の信頼性が底上げされており、マルチエージェント機能を本番運用に近い環境で使うユーザーにとって重要なアップデートといえます。