Claude Code v2.1.153:バックグラウンドエージェントの安定化とMCPセキュリティ修正を含む大型リリース
Claude Code v2.1.153は、バックグラウンドエージェント機能の多数のバグ修正を中心に、MCPサーバーのセキュリティ回帰修正や新機能追加を含むリリースです。
背景
本バージョンは、バックグラウンドエージェント・MCPインテグレーション・Windows対応の3領域で蓄積した問題を一括して解消するリリースです。特にバックグラウンドセッションに関しては、キーボードショートカットの無反応、クリップボード操作の失敗、端末描画の乱れなど、ユーザー体験に直結する不具合が複数報告されていました。また、v2.1.147で混入したMCPのSSE再接続ループや、カスタムAPIゲートウェイへのOAuthクレデンシャル漏洩という深刻な回帰も修正対象に含まれています。
技術的な変更
MCPセキュリティと接続安定性の修正
MCPサーバー周りで2件の重要な回帰が修正されました。1つ目は、オプションのGET SSEストリームを持たないステートフルMCPサーバーが tools/list 呼び出しで再接続ループに陥る問題(v2.1.147での回帰)です。2つ目は、カスタムAPIゲートウェイにリクエストを送る際、ゲートウェイ自身のトークンではなくユーザーのAnthropicOAuthクレデンシャルが渡されてしまう回帰です。
サブエージェント(Agentツール)のフロントマターMCPサーバーが --strict-mcp-config・--bare・リモートモード・エンタープライズ管理MCPConfig・managed-settingsのallow/denyポリシーをすべて無視していた問題も修正されました。また --strict-mcp-config は、--agents / SDK agents で明示的に渡されたエージェント定義のインラインMCPサーバーを除去しなくなり、ブロックされたサブエージェントMCPサーバーには可視の警告が表示されるようになりました。
バックグラウンドセッションの大規模修正
バックグラウンドエージェント機能に関して、以下の不具合が修正されました:
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/bgコマンドで応答中のセッションをバックグラウンド化した際、応答が破棄されずバックグラウンドで継続されるように修正 - タスク実行中に
/btwキーボードショートカットが無反応になる問題の修正 -
$CLAUDE_JOB_DIRへの一時ファイル書き込みが「センシティブファイル」許可プロンプトを誤って発生させていた問題の修正 - 作業ディレクトリが削除されたバックグラウンドエージェントのリカバリー時にスタックトレースが断片表示される問題を、明確なエラーメッセージに改善
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EnterWorktreeがバックグラウンドセッション開始直後から利用可能になるよう修正(従来はToolSearchの実行が必要だった) - iTerm2/Terminal.appでの
cmd+kによるアタッチ済みバックグラウンドセッションの再描画失敗を修正 - Windows上のアタッチ済みバックグラウンドセッションでIME候補ウィンドウが入力キャレット横ではなく画面下部に表示される問題を修正
- 256色専用端末からエージェントにアタッチした際、ファイルdiff描画後に背景色がにじむ問題を修正
- tmux内のバックグラウンドセッションで
/copyやコピーオンセレクトがシステムクリップボードを更新しない問題を修正 - Remote Control有効時に
claude agentsを開いて終了するとCodeタブにゾンビセッションエントリが残る問題を修正 - バックグラウンドセッションでの
/renameがセッションバナーを即座に更新しない問題を修正
Windows対応の強化
Windows固有の問題が複数修正されました。PowerShellインストーラーが実際には失敗しているにもかかわらず「Installation complete!」と報告する問題が修正されました。Windowsアップデート失敗時のロールバック処理も改善され、元の実行ファイルをコピーで復元しリカバリー方法を通知するようになりました。VSCode拡張では、Windows上でVSCodeを閉じた際にClaude Codeプロセスが正常終了しない問題が修正され、「unclean exit」の誤報告と孤立MCPサーバーの発生を防ぎます。
新機能と改善
今バージョンで追加された主な新機能は以下の通りです:
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skipLfsオプション:github/gitプラグインのマーケットプレイスソースに追加。クローンおよびアップデート時にGit LFSダウンロードをスキップできる -
npm自動更新通知: npm グローバルインストール環境で自動更新できない場合に一度だけ通知を表示し、
/doctorで修正方法を案内 -
ステータスラインの環境変数: ステータスラインコマンドが
COLUMNSおよびLINES環境変数を受け取り、スクリプトが端末幅に合わせて出力サイズを調整可能に -
claude agentsオートコンプリート拡張: ディスパッチ入力でプロジェクトスキルだけでなくネイティブスラッシュコマンドとバンドルスキルも補完候補として提示 -
/modelのデフォルト保存: IDE側の挙動に合わせ、選択したモデルが新規セッションのデフォルトとして保存されるように変更。現セッションのみ切り替えるにはsキーを使用する
/model の変更に伴い、modelPicker:setAsDefault キーバインドを modelPicker:thisSessionOnly にリネームする必要があります(d アクションが s に置き換わりました)。
設計判断
バックグラウンドエージェントの修正件数の多さは、この機能の複雑さを示しています。端末描画・クリップボード・キーボードショートカット・ファイルシステム操作など、バックグラウンド/フォアグラウンド境界をまたぐ処理が多岐にわたるため、各OS・端末エミュレータ固有の挙動との摩擦が生じやすい設計上の課題があります。
--strict-mcp-config の修正では、明示的に渡されたエージェント定義と暗黙的に検出されるMCPサーバーを区別する変更が行われています。この変更により、--agents や SDK agents で明示的に指定されたエージェント定義のインラインMCPサーバーは --strict-mcp-config の対象外となり、ブロックされた場合には可視の警告が表示されるようになりました。
まとめ
v2.1.153は、バックグラウンドエージェントの実用性向上とMCPセキュリティの堅牢化を同時に達成したリリースです。特にカスタムAPIゲートウェイを使用する環境ではOAuthクレデンシャル漏洩の回帰修正が含まれるため、早期のアップデートを検討する価値があります。