Claude Code 2.1.94 リリース:デフォルト努力水準の引き上げと多数のバグ修正
Claude Code 2.1.94では、Amazon Bedrockの新しい統合方式のサポート追加、APIキー・Bedrock/Vertex/Foundry・Team・Enterpriseユーザーに対するデフォルト努力水準の高への引き上げ、そして幅広いバグ修正が行われました。
背景
このリリースは、インフラ統合の拡張、プラグインシステムの安定性向上、UIレンダリングの堅牢化という3つの軸で構成されています。特に、プラグインフック機能やマルチバイト文字処理など、実際の運用で踏まれやすい問題が集中して修正されています。
技術的な変更
Amazon Bedrock Mantle統合
Amazon Bedrock powered by Mantle への対応が追加されました。CLAUDE_CODE_USE_MANTLE=1 という環境変数で有効化できます。既存のBedrockユーザーには透過的であり、Mantleを利用する場合のみオプトインする形式です。あわせて、Bedrock経由でSonnet 3.5 v2を呼び出す際に us. 推論プロファイルIDを使用するよう修正されており、誤ったエンドポイント指定による呼び出し失敗が解消されています。
デフォルト努力水準の変更
APIキー、Bedrock/Vertex/Foundry、Team、EnterpriseユーザーのデフォルトのEffort Levelが medium から high に変更されました。この設定は /effort コマンドで変更可能です。ユーザーが明示的に水準を下げない限り、より高品質な応答が得られるようになります。
プラグインシステムの修正
プラグイン関連の修正が複数含まれています:
- YAMLフロントマターで定義したプラグインスキルフックがサイレントに無視される問題を修正
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CLAUDE_PLUGIN_ROOTが未設定の場合にフックが "No such file or directory" で失敗する問題を修正 - 起動時にローカルマーケットプレイスプラグインで
${CLAUDE_PLUGIN_ROOT}がインストール済みキャッシュでなくマーケットプレイスソースディレクトリに解決される問題を修正 -
"skills": ["./"]で宣言されたスキルが、ディレクトリのbasename(インストール方法によって変わる)ではなくフロントマターのnameフィールドを呼び出し名として使用するよう変更。これにより、インストール方法によらず安定した名前が保証されます
これらの修正により、プラグインフック機能が正常に動作するための前提条件が整備されました。
レンダリングとUI修正
ターミナルレンダリングに関する複数の問題が修正されています:
- スクロールバックで同一diffが繰り返し表示される問題および長時間セッションでの空白ページ問題を修正
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マルチライン入力プロンプトで折り返し行が
❯キャレット直下ではなくテキスト下にインデントされるよう修正 - Shift+Spaceキーが検索入力でリテラル "space" を挿入してしまう問題を修正
- tmux + xterm.jsベース端末(VS Code、Hyper、Tabby) でハイパーリンクをクリックすると2つのブラウザタブが開く問題を修正
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FORCE_HYPERLINK環境変数がsettings.jsonのenv経由で設定した場合に無視される問題を修正 - オルタネートスクリーンでのレンダリングバグ(スクロール中にコンテンツ高が変化するとゴーストラインが蓄積する問題)を修正
- スクリーンリーダーとマグニファイア向けに、ダイアログ内のタブナビゲーションでネイティブターミナルカーソルが選択タブを追跡するよう修正
CJK・マルチバイト文字の修正
stream-jsonの入出力でチャンク境界がUTF-8シーケンスを分割する際に、CJKや他のマルチバイト文字が U+FFFD(置換文字) に置き換えられてしまう問題が修正されました。ストリーミング処理でのバイト境界管理の修正であり、日本語を含むマルチバイトテキストを扱う環境で特に重要な修正です。
その他の修正・改善
- 429レートリミット応答で長い Retry-Afterヘッダーを受け取った際にエージェントがサイレントに待機し続ける問題を修正。エラーが即座に表面化するようになりました
- macOSでログインキーチェーンがロックされているか同期が取れていない場合にコンソールログインが "Not logged in" でサイレントに失敗する問題を修正。エラーが表示され、
claude doctorで診断・修復方法が案内されるようになりました -
--resumeオプションが、同一リポジトリの他のWorktreeからのセッションをcdコマンドを印字する代わりに直接再開できるよう改善 - SDK/printモードで、ストリーム中に割り込んだ場合に会話履歴にアシスタントの部分レスポンスが保存されない問題を修正
VSCode拡張の改善
VSCode向けにも複数の改善が含まれています:
- セッション起動時のコールドオープン時におけるサブプロセス作業を削減
- マウスがリスト上にある状態でタイプまたは矢印キーを使用するとドロップダウンメニューが誤ったアイテムを選択する問題を修正
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settings.jsonのパースに失敗した際に警告バナーを表示し、パーミッションルールが適用されていないことをユーザーに通知
設計判断
デフォルト努力水準のhighへの引き上げとプラグインシステムの修正は、Claude Codeが「動作して当たり前」の品質基準を高める方向性を示しています。プラグインスキルの呼び出し名をディレクトリbasenameからフロントマター name に変更したことは、インストール経路によらない安定したインターフェースを優先する判断といえます。また、429エラーやキーチェーンエラーのサイレント失敗を修正した一連の対応は、問題を隠蔽せず表面化させるというフェイルセーフ設計の徹底を示しています。
まとめ
Claude Code 2.1.94は、Bedrock Mantle統合という新機能と、プラグイン・レンダリング・マルチバイト処理にわたる広範なバグ修正を組み合わせたリリースです。特に、サイレント失敗をエラーとして表面化させる修正が複数含まれており、運用上の問題診断が容易になっています。